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2025/09/26

国立大整備計画の進捗率61% 屋上防水・外壁改修進まず

 文部科学省によると、2021〜25年度を計画期間とする第5次国立大学法人等施設整備5か年計画の進捗率は61%にとどまる見通しだ。大規模改修の進捗率は90%と高いもの、屋上防水や外壁・建具の改修といった性能維持改修の進捗率が36%と低水準で、全体的な進捗率が低くなった。
 9月25日に国立大学の施設整備に関する調査研究協力者会議を開き、第5次計画の進捗を報告した。報告を踏まえた上で、26〜30年度を計画期間とする第6次計画の具体的な整備目標を検討している。
 第5次計画では、国立大学と附属病院の整備目標面積を860万平方bに設定しているが、25年度末までに老朽改善・新増築が完了する割合は61%の523万平方bにとどまる。国立大学と附属病院のうち、新築・改修から25年以上改善されていない老朽施設の割合は、26年度時点で38%となる見込みだ。
 また、26年度時点で法定耐用年数の2倍を超える配管・配線と設備機器についても報告。配管・配線は、全体の33%の総延長4835b、設備機器は全体の17%の4723台となる見込みだ。
 こうした進捗状況を踏まえ、第6次計画では、長寿命化と大規模な自然災害への対策を並行して進めるための整備目標を設定する。具体的には、施設整備779万平方b、配管・配線2177`、設備機器3496台をベースとする案を会議に提示した。
 25日の会合では、施設の新増築を制限し、既存施設の有効活用を促進する考えや、施設整備目標の一部を第7次計画に繰り越す考え、国立大学法人が策定する中長期的な施設整備計画の再構築などについて、議論した。

提供:建通新聞社