トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2012/12/04

トンネル事故受け緊急点検に着手 国交省

 中央自動車道の笹子トンネル(山梨県)で発生した天井崩落事故を受けて国土交通省は、トンネル天井板の緊急点検に乗り出すことを決めた。点検対象は、各高速道路会社が管理する有料道路と、国が管理する指定区間の国道に設けられている、つり方式の天井板がある計49カ所のトンネル。天井板の変形・破損の有無や、天井板のつり金具・固定金具の状況などを近接目視、打音、触診で調べ、12月12日までの報告を求める。
 12月2日に発生した笹子トンネル事故は、天井板が崩落し、3日現在で9人の死亡が確認されるという大惨事となった。このトンネルは1975年に完成、77年に供用開始され、建設から30年以上が経過している。
 今回の緊急点検では、つり金具により支えられた天井板を持つトンネルを対象として▽天井板のつり金具と固定金具の健全性▽天井板のつり金具の固定部分付近・台座部の覆工コンクリートの健全性・定着状況▽天井板本体の変形・破損の有無―などを調べる。点検方法は、実際に天井板に上がり、近接目視と打音、触診によって行う。
 国交省では、自治体管理のトンネルにも同様の構造のものがあるかどうか調査を進めており、早ければ4日にも概数を整理したい考え。さらに近日中に有識者委員会を立ち上げ、事故原因の究明に取り組む方針だ。

提供:建通新聞社