トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2013/03/26

大手・地域コンサルの混在が課題 国交省の調査設計等業務

 国土交通省は、本格導入から4年目を迎える調査設計等業務の総合評価落札方式を再点検した。再点検では、価格と技術を評価する総合評価落札方式でも調査基準価格付近に入札が集中するなど、価格による過当競争が続いていることを問題視。1位満点方式や価格点・技術点のウエイト見直しなど、技術評価点の点差がつく評価方法を対策として示した。また、大手コンサルタントと地域コンサルの混在が受注競争の激化を生んでいるとも指摘。地域要件の徹底に加え、入札参加者の営業範囲を「全国」と「特定の地域」に区分する方法などを対応策として提示した。
 25日に開かれた「調査・設計等分野における品質確保に関する懇談会」(座長・小澤一雅東京大学大学院教授)に、再点検で浮き彫りになった課題と現時点で想定される対応策を報告した。13年度も引き続き課題を整理するとともに、早急な対応が求められる課題について、具体策を検討するとしている。
 12年度(4〜9月)の調査等設計業務における低入札の発生状況は、履行確実性評価の実施や各地方整備局独自の取り組みなどで、総合評価落札方式で全体の0・3%まで減少。一方で、技術点が高得点でも調査基準価格付近に入札が集中しており、25日の懇談会でも現在の総合評価落札方式について「低価格で応札するという前提で、技術力で落札者が決まるという不幸な形になっている」などの声が上がった。
 国交省では、技術評価で点差が大きい技術提案書や業務成績評定点のウエイトを大きくする評価方法や、技術評価が1位の応札者に技術評価で満点を与える「1位満点方式」の採用などの対応策を提示。技術点の評価をさらに高める評価方法についても提案した。
 一方、測量や調査業務、簡易な設計などの発注案件に一部の大手コンサルが参入し、地域コンサルと競合するケースが発生していることも課題の一つに挙げた。特に、技術者の実績や成績などを評価する総合評価落札方式でその傾向が顕著になっている。
 こうした課題への対応策として▽本店限定の範囲拡大▽営業拠点の条件の厳格化▽地域コンサルの育成(5者程度での入札実施)―など、地域要件を徹底する手段を示した。工事の有資格者名簿登録のように工種別にランク分けしたり、企業の申し出により営業範囲を「全国」と「特定の地域」に区分することも検討するとした。
 また、現行の総合評価落札方式の手続きでは、国交省関係発注の同種業務実績の有無が参加要件となるケースがほどんどで、若手技術者が管理予定技術者の要件を満たさず、実績を積む機会がないことも問題視した。これに対しては、関東地方整備局が行っている自治体業務の受注実績の評価、若手技術者のみを対象とした業務発注の確保などの対応策を例示した。

提供:建通新聞社