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2013/04/11

脇議員「建設産業に価格決定の権限必要」 公共調達新法制定に意欲

 建設産業への情報化技術導入を支援する建設情報技術センターは9日、設立記念講演会を東京都千代田区の憲政記念館で開いた。講演会で自民党の脇雅史参院国対委員長は現在の公共調達の課題を「売り手の建設産業が価格を決める権限を持っていないことにある」と指摘し「問題を根本から正すのは、会計法と地方自治法によらない契約のルールが求められる」と、公共調達新法制定の重要性を訴えた。
 脇氏は講演で「現在の『安ければいい』といったルールのままでは、建設産業は死滅する」と危機感を示した上で「自由市場では売り手と買い手の交渉で価格が決まるが、公共調達では発注者が予定価格によって価格を拘束する」と予定価格の上限拘束性の問題点を指摘した。
 現在、自民党では、脇氏が事務局長を務める公共工事契約適正化委員会が公共調達新法の制定を目指して議論を進めている。脇氏はこの新法について「国交省、財務省、総務省がワーキンググループをつくり、どういった手法があるか検討している。(とりまとめまで)7合目、8合目まできている」と進捗状況を説明した。
 記念講演会では、国交省の佐々木基土地・建設産業局長も講演。佐々木局長は2013年度公共工事設計労務単価について「今回の労務単価が適正に技能労働者までいきわたれば、賃金水準は製造業並みになるのではないか」との見解を語った。技能者不足の問題については「将来的に大規模災害が発生した際など、人材を全国的に流動化させ、限られた人材を必要な場所に配置する必要に迫られてくる」と話した。

提供:建通新聞社