トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2013/04/15

文科省のWGが分析 非構造部材の耐震性に問題

 文部科学省の天井等落下防止対策等検討ワーキンググループが、東日本大震災による公立学校施設での非構造部材の被害状況を分析した。それによると、校舎は、調査対象の3分の1以上でエキスパンションジョイントが破損。体育館では、構造被害がなくてもある程度の天井被害があり、躯体が新耐震でも補強済みでも天井と照明に被害が発生しており、非構造部材の耐震性に問題がある可能性が高いと指摘している。
 調査したのは文部科学省が保管する2012年度公立学校施設の災害復旧事業計画のうち、小・中・高の学校施設の資料。青森から静岡まで16都県にわたる、校舎、体育館、武道場について、天井やガラス、内外壁、照明器具などの被害について集計・分析した。
 対象となった校舎(学校単位)は1900件。天井の脱落被害は150件で確認され、一部損壊も含めると338件に上った。校舎ガラスの割れは236件、外壁の被害は630件。また、ボード破損やクラックなどの内壁被害、エキスパンションの破損は約800件で、全体の3分の1で報告されている。校舎の天井脱落は音楽室や大講義室など、面積が大きく天井が折れた形状をしている教室などで大規模な脱落が発生。エキスパンションジョイントの破損は、建物躯体の被害を抑制する効果を発揮しているが、カバーの脱落が周囲の天井や内装を巻き込んで破損させる例も多くみられたという。
 また、体育館の対象件数は1867件。天井の全面脱落が25件、一部脱落が88件、一部破損が39件と、全体に占める比率は8・1%と低い。ただ、人的被害につながりやすい全面脱落と一部脱落の合計が天井被害の74・3%を占めていて、被害分布には震度と天井の有無などで地域的な偏りがあった。
 このほかにもガラスが割れるなどの被害141件、外壁脱落95件を含む外壁被害が300件発生。構造躯体の被害や耐震性能に関係なく非構造部材の被害が起きており、建築年代が新しくても天井、照明は要注意と分析している。
 また、武道場は、天井や外壁に被害があった226件を対象に分析。天井の一部損壊は壁との取り合い部で発生する傾向がみられ、天井の折り上げなどの段差からの破損も多かった。

提供:建通新聞社