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2013/08/06

専門工事業等評価制度 今秋まで実態調査 一部業種で試行も

 国土交通省は5日、専門工事業者の施工力や人材育成の取り組みに対する評価制度を検討する「専門工事業者等評価制度ワーキンググループ」(座長・高野伸栄北海道大学准教授)の2013年度に入っての初会合を開いた。13年度は、公共工事を請け負う1次下請け企業など約1万社を対象に技能労働者の雇用や育成の実態を調査。今秋にも開く次回会合に調査結果を報告し、一部の業種で制度の試行を開始するとしている。
 専門工事業者等評価制度は、発注者が元請け企業を選定する際、人を大切にし、施工力のある専門工事業者を活用する元請け企業を評価する仕組み。国交省の「担い手確保・育成検討会」に設置されたWGで、12年度から制度設計を進めている。
 WGでことし3月にまとめた中間報告では、当面の評価対象を1次下請け(建設業許可26業種のいずれかを取得)とし、登録基幹技能者の雇用状況、若年労働者の雇用状況、若年労働者の育成状況―などを評価項目とするとしていた。評価は、建設業許可、経営事項審査、競争参加資格、個別工事の入札参加資格、総合評価などの各段階の中から、適切な段階を検討する必要があるとしていた。
 13年度は、中間報告で示された評価項目の実行性を検証する目的で、公共工事を請け負う1次下請け企業などを対象に実態調査を行う。調査では、評価項目の対象となる登録基幹技能者や若年労働者が直接雇用されている業種と請負階層を把握するとともに、若年労働者の育成に向けた取り組みの内容をヒアリングも交えて尋ねる。
 実態調査の対象には、元請け企業も含め、元請けが下請けを選定する際の視点や評価項目などの把握にも努める。
 WGは、次回会合で報告される実態調査の結果を踏まえ、制度の枠組みを検討。国交省は一部の業種で試行も実施し、試行結果を踏まえて具体的な制度設計を進めるとしている。

提供:建通新聞社