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2013/09/02

地域のインフラ保全・再生へ、 ※「ME」のノウハウ移転  地域のインフラ保全・再生へ、中核的人材育成で4大学連携 岐阜大学

 岐阜大学(森秀樹学長)は、同校が中心となって行ってきた「社会基盤メンテナンスエキスパート(ME)」育成のノウハウを、各地の大学と連携して地方に移転する。文部科学省に採択された「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進事業」として活動を展開する。2013年度中にコアとローカル、二つのカリキュラムを策定する。
 この戦略的推進事業は、地域の活性化や地域の再生を実現する人材育成を目的とした国庫補助事業。地域の人材にインフラのメンテナンスに関する実践的な知識・技能・技術などを身につけてもらうための学習システムを構築する。インフラ再生の分野で中核的役割を果たす専門人材を、産学官が連携して養成する。
 13年度は、岐阜大と同様の取り組みを行っている長崎大学のほかに、山口大学、愛媛大学、長岡技術科学大学(新潟県)で構成する連絡協議会を組織。協議会は社会基盤メンテナンスの総合技術者を育成するための全国共通コアカリキュラムを策定する。これをベースとして、それぞれ地域の特色や個別の事情に応じたローカルカリキュラムを策定し、14年度から各地で行政機関と産業界が協働した人材育成を進めていく。
 コアとなるカリキュラムの策定に当たっては、先行する岐阜大学のMEや長崎大学の「道守(みちもり)」育成のカリキュラムを参考にする。これに、それぞれの地域特性などを加えたローカルカリキュラムを作成して活用し、地域に根差した「中核的専門人材」を育成していく。
 岐阜県はME取得に対し、県の建設工事総合評価で加点しているほか、国土交通省中部地方整備局は、施設等管理支援士の受験資格などを与えるなど、地域のインフラを地域の人材で適切に保全していくためのインセンティブを付与している。


提供:建通新聞社