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2013/09/19

ルート・駅位置など公表

 JR東海(名古屋市中村区名駅1ノ1ノ4)は9月18日、リニア中央新幹線の中間駅の位置やルートを盛り込んだ環境影響評価準備書の内容を公表した。同社は同準備書を18日朝に沿線7都県の首長らに提出。20日から各地で92回の説明会を予定しており、市民や自治体からの意見を踏まえて評価書をまとめる。手続きが順調に進めば、国の工事実施計画の認可を得て、2014年度中に着工する見通しだ。
 リニア中央新幹線の路線計画は、東京都港区の東海道新幹線・品川駅地下から名古屋市中村区の同新幹線・名古屋駅地下を結ぶ全長286`。このうち、トンネル部は246`、地上部が40`で、大半が地下・山岳部のトンネルとなる。都市部の地下トンネルはシールド工法の採用を予定。山岳トンネルはNATM工法の採用を見込んでいる。トンネルの標準的な断面は幅約13b。
 トンネルを施工する際に設ける立坑は、トンネル完成後に非常口として整備する。この非常口の設置計画は、東京都が5カ所、神奈川県が都市部に5カ所と山岳部に4カ所、静岡県が2カ所、山梨県が9カ所、長野県が11カ所、岐阜県が7カ所、愛知県が都市部に1カ所と山岳部に4カ所とした。
 地上を通るルートは、山梨県の甲府盆地を除けば渡河部と中間駅前後が中心で、必要な箇所には防音防災フードを設置する。高架橋は標準的な幅員を約14bとし、用地幅約22b。橋梁で渡河する河川は計9川で、東京〜神奈川間が相模川と道志川、山梨〜静岡間が笛吹川・釜無川・早川、長野〜岐阜間が小渋川・天竜川・木曽川・阿木川となっている。
 東京都のターミナル駅は、品川駅の新幹線ホームに並行して地下約40bに配置。名古屋市のターミナル駅は新幹線の路線に交差する形で名古屋駅新ビル(仮称)の地下約30bに整備する。駅の幅は約60bとした。
 ルート上の各県に1駅ずつ設ける中間駅は、神奈川県が相模原市緑区のJR橋本駅付近の地下に配置。残る3県はすべて地上駅で、山梨県が甲府市大津町付近、長野県が飯田市上郷飯沼付近、岐阜県が中津川市千旦林付近とした。神奈川県の地下駅は地下約30bに整備。地上駅は高架型。駅の幅はともに約50bで計画している。プラットホームは、いずれも島式ホーム2面4線。
 これらの駅に加えて、関東車両基地(相模原市緑区鳥屋付近)と中部車両基地(中津川市千旦林付近)に車両基地を整備。この基地は工場と検査庫・臨時修繕庫、留置線などで構成し、関東が約50f、中部が約65fの敷地面積を想定している。このほか、変電施設10カ所、保守基地8カ所も設ける計画だ。
 開通は27年度を目指している。

提供:建通新聞社