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2013/10/27

URが「CIM」導入を検討  行動計画策定へ対応方針まとめ

 UR都市機構は「CIM」(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の導入に向けた検討に乗り出す。URでのICT(情報通信技術)の活用状況と、先行する国土交通省の最新動向を把握し、UR事業への導入範囲を見極めながら効果や課題を整理・分析。導入に当たっての対応方策をまとめ、アクションプログラムの策定につなげる。関連業務の委託先を12月に決めて作業を進め、2013年度内に成果を得る。
 CIMは、コンピューター上に作った3次元モデルの構造物に部材の数量やコストなどの属性情報を付加することで、建設生産システム全体の効率化を目指すもの。
 国交省は▽試行期間(12〜14年度)▽試行拡大期間(13〜15年度)▽導入期間(14〜16年度)―の3期に分けて実用化に取り組む。ICTを駆使した設計・施工・協議・維持管理情報の一元化、品質の確保や環境性能の向上、トータルコストの縮減が目的だ。
 12年度に直轄の設計業務10件、13年度に直轄の工事7件に試行適用。3次元設計の有用性や数量積算の自動算出化、施工段階での3Dモデルの活用と完成データの納品課題を検証し、基準類の見直しなどを行う。
 一方、URでは電子入札や情報共有システム、電子納品などにICTを導入・活用。今後は、納品された電子データを関係者間で共有できる「保管管理システム」を構築することになっている。
 CIM導入による効果や課題は、国交省の試行状況を基に、URの事業実施プロセスを踏まえた「導入範囲」を検討した上で整理・分析する。視点は▽国交省との事業実施プロセスの比較▽期待される効果の数値化(コスト縮減、期間短縮など)▽必要な費用の数値化―などで、洗い出された課題ごとに対応方針をまとめ、導入に向けたアクションプランの策定に生かす。
 「情報の高度利用による基盤整備の実施に関する検討業務」と題し、25日に本社が一般競争入札(総合評価方式、履行確実性技術評価)の手続きを始めた。「調査」または「土木設計」の有資格者を対象に、11月8日まで申請書などを受け付ける。開札は12月3日。12月下旬〜14年3月14日が履行期間となっている。

提供:建通新聞社