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中央ニュース

2013/12/09

経済対策 事業規模は18・6兆 強靱化と防災・減災に国費1・2兆

 政府は5日に開いた臨時閣議で国費5兆5000億円を投じる「好循環実現のための経済対策」を決定した。公共事業の地方自治体負担分などを含めた事業規模は18兆6000億円と、ことし1月の緊急経済対策の事業規模20兆2000億円に迫る規模。国土強靭(きょうじん)化と防災・減災に1兆2000億円(事業規模2兆1000億円)、東日本大震災の復旧・復興に1兆9000億円(同2兆4000億円)、競争力強化策に1兆4000億円(同13兆1000億円)などが盛り込まれている。政府は、経済対策の柱となる13年度補正予算案を近くまとめ、年明けに開会する通常国会に提出する。
 経済対策は、14年4月の消費増税に伴う景気の腰折れを防ぐためにまとめたもの。政府は、経済対策に盛り込まれた予算措置による経済効果で、実質GDPが約1%程度上昇し、25万人の雇用が創出されると試算している。
 震災復興や国土強靭化、防災・減災、老朽化対策など、公共事業への重点的な予算配分により、即効性のある経済効果を狙う。5兆5000億円の国費とは別に、公共事業の国庫債務負担行為3000億円も確保するとしている。建設産業の現場の人手不足感を入札手続きの効率化や発注ロットの大型化などで解消し、経済対策に速やかに対応できるよう配慮するとの記述も盛り込んでいる。
 経済対策に盛り込まれた主な事業は次の通り。【競争力強化策】
 ▽ヘルスケア施設向けの資金供給の促進▽廃炉・汚染水対策事業▽三大都市圏環状道路や空港・港湾等へのアクセス道路の重点的整備▽国立霞ケ丘競技場の改築対応▽道の駅の地域経済を支える基盤整備▽都市機能の集約等地域の成長力底上げを図る社会資本の総合的整備
【復興、防災・安全対策の加速】
 ▽除染の加速▽東日本大震災復興交付金▽復興道路等の整備▽農林水産基盤の整備▽水産業共同利用施設等の整備▽災害協定を締結する建設企業の建機保有支援▽水道施設の耐震化・老朽化対策▽地下鉄や緊急輸送道路と交差する高架橋、空港、本四連絡橋等の耐震対策▽インフラの緊急補修▽地域の老朽化対策・事前防災対策等の集中支援▽代替性確保のための道路ネットワークの整備・無電柱化▽国施設の防災・安全対策等▽水利施設の耐震化等の老朽化・防災対策▽市町村等の地籍調査の支援▽学校施設の耐震化・老朽化対策▽社会福祉施設の耐震化▽官庁施設の機能維持のための防災対策▽国立文化施設の機能強化

提供:建通新聞社