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中央ニュース

2014/05/13

技術者成績の配点重視 6月16日公告から試行 国交省直轄の設計業務

 国土交通省は、総合評価方式の標準型で発注する直轄の設計業務などで、技術者評価を重視した選定方式を試行する。価格点と技術点のウエイトが1対3の総合評価で、受発注者の負担が大きかった評価テーマの配点を取り止め、技術者の成績に対する配点を高める方式を試行。6月16日以降に公告する河川事業の「堤防・護岸設計」や、道路事業の「道路詳細設計(一般)」などの業務のうち、2割程度を試行業務として抽出する。
 総合評価の標準型のうち、価格と技術の評価が1対2と1対3の業務では、評価テーマに関する技術提案の作成や審査など、受発注者双方の負担が大きいとの指摘がある。評価テーマの配点ウエイトは、価格・技術の配点が1対3の業務で技術点全体の50〜62・5%と大半を占めるものの、配点割合が高くても、成績が向上するといった相関関係もみられないという。
 一方で、技術者個人の過去の成績が高いほど、当該業務の成績も高くなる傾向は確認されており、評価テーマの配点を取り止め、技術者評価を重視した新たな選定方式を試行する。
 試行の対象業務は、河川事業の「堤防・護岸設計」、道路事業の「道路予備設計(用地幅)」「構造物予備設計(一般)」「構造物詳細・補修設計(一般)」「道路詳細設計(一般)」の全業務から、2割程度を各地方整備局などが選考する。
 試行では、価格評価と技術評価の割合を1対3に設定。技術評価の配点は、過去の同種・類似業務の実績に対する「技術者の実績等」に5〜10%、過去の成績と技術者表彰(過去4年程度を基本)を評価する「技術者の成績・表彰」に40〜45%、ヒアリングを通じた業務理解度などを問う「実施方針等」に50%を割く。
 通常の1対3の業務で技術評価の50〜62・5%を配点する「評価テーマ」への配点を取りやめることで、技術者の成績・表彰、実施方針の配点をそれぞれ引き上げる。技術者の成績・表彰のうち、表彰の配点は変更しない。
 国交省は、今回の試行業務と通常業務の成績を比較したり、試行業務の受発注者を対象としたアンケートを行った上で、対象業務の拡大や本格実施を検討する。

提供:建通新聞社