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2014/12/19

国交省、煙突用石綿断熱材の適切な管理要請

 国土交通省は、石綿含有建材の飛散性に関する調査(2009〜13年度)の結果を踏まえ、煙突用石綿断熱材の劣化による石綿(アスベスト)の飛散ばく露防止について注意を喚起し、適切な煙突用石綿断熱材の管理を求める事務通知を地方公共団体の建築部局や、日本建設業連合会(日建連)をはじめとする建設業団体へ年明けにも発出する。
 国交省が行った建築基準法整備促進事業(基整促)などによる調査によって、劣化が進んだ煙突用石綿断熱材のある機械室・ボイラー室とこれらの前室の廊下、また煙突の頂部や下部(屋外)でも石綿繊維の飛散が確認されている。
 ただ、機械室などから飛散していたのは、いずれも著しく劣化していた上に、管理が不適切であったケースであり、通常の管理状態にあって石綿が居室内に飛散し続けているような状況は認められなかった。
 このため国交省は、煙突用石綿断熱材については、適切な管理がなされ、石綿障害予防規則が順守されさえすれば、結果的に建築物の一般利用者の安全が図られるとみて、ただちに建築基準法令による規制の対象とはしない考え。
 その一方で、煙突用石綿断熱材の劣化による石綿(アスベスト)の飛散ばく露防止について、建物所有者や管理者の問題認識や知識は十分ではないとみられることから、建築物の所有者や管理者などに対し、劣化した煙突用石綿断熱材の石綿の飛散ばく露への注意を喚起するとともに、適切な煙突用石綿断熱材の管理を求める必要があると判断した。
 今後、建築物の一般利用者が煙突用石綿断熱材による石綿の飛散によってばく露するおそれが明らかになった場合は、速やかに建築基準法令による規制を行う方針だ。

提供:建通新聞社