トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2015/01/28

点検・診断資格 初の登録は延べ50資格

 国土交通省は、インフラ点検・診断における民間資格の登録制度で、資格を運営する10団体から申請された延べ50資格を初の登録資格に決めた。登録区分を設けた10施設分野19区分のうち、「公園施設(遊具)」と「空港」を除く8施設分野13区分に資格を登録した。国交省は、直轄の業務委託における総合評価・プロポーザルで加点措置を講じるなど、今回登録を受けた資格の有資格者にインセンティブを与える。2月初旬にも公告する業務委託から適用する。
 インフラ点検・診断資格に関する登録制度「公共工事に関する調査・設計等の品質確保に資する技術者資格」は、インフラの老朽化対策を本格化する上で、点検・診断を担う技術者の技術力を担保するために創設した制度。
 2014年11月に登録規程を告示し、同年12月19日まで登録を希望する運営団体から申請を受け付け、ことし1月26日付で初の登録資格を決めた。応募があったのは12団体が運営する延べ176資格。
 登録資格が最も多かったのは「コンクリート橋」の延べ17資格(点検12資格、診断5資格)で、「鋼橋」の延べ16資格(点検11資格、診断5資格)が次いで多い。橋梁調査会の道路橋点検士、建設コンサルタンツ協会のRCCM(鋼構造及びコンクリート)、長崎大学の特定道守コース・道守コース・道守コース補、日本構造物診断技術協会の1級・2級構造物診断士、土木学会の上級・1級土木技術者(橋梁)コースBは、鋼橋・コンクリート橋のいずれの区分でも登録を受けた。
 道路橋とともに、道路管理者に5年に1度の点検・診断の実施が義務付けられた「トンネル」の分野では、点検で4資格、診断で1資格の合計延べ5資格を登録。「港湾施設」では、計画策定、点検・診断、設計の3区分に沿岸技術研究センターの海洋・港湾構造物維持管理士、設計で同センターの海洋港湾構造物設計士をそれぞれ登録した。
 国交省は、直轄業務の発注で登録資格を評価・活用するため「建設コンサルタント業務等におけるプロポーザル方式及び総合評価方式の運用ガイドライン」を改正。総合評価とプロポで、登録資格の有資格者を配置する入札参加者に加点措置を与える。
 同省は、2度目の登録に向け、来秋にも公募する。一方で、新設分野の調査・設計における登録資格制度の検討も進めており、同じく来秋にも登録を希望する資格を公募する考えでいる。

提供:建通新聞社