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2015/07/15

「建設産業の専門家に」 振興基金が40周年

 建設産業の振興を目的に1975年に発足した建設業振興基金が、あす16日に創立40周年を迎える。内田俊一理事長は「労働市場で企業、産業が淘汰される時代がやってくる」と、建設産業をとりまく環境に大きな変化が訪れることを予測しつつ「環境の変化に勝ち抜ぬく産業となるよう、振興基金はこれからも建設業を支える存在であり続ける」との思いを新たにする。内田理事長に振興基金の40年間の歩みと、今後10年の展望を聞いた。
 ―振興基金の創立当時、建設業はどのような環境に置かれていたのでしょうか。
 「固定相場制から変動相場制への変更で急激な円高がもたらされ、第1次オイルショックが物価狂乱を引き起こした。こうした世界経済の大転換に建設業界が翻弄されるという危機意識から振興基金はつくられた。その後の30年間、債務保証、技術検定、構造改善という三つの柱を拡充しながら、許可行政から育成を主眼とする産業行政への転換、一般競争入札の導入といった変化に対応してきた」
 「2005年以降の10年間、建設業は歯止めのない過当競争にさらされた。まさに異常事態と言える状況の中で、地域建設業経営強化融資、下請債権保全支援事業、建設産業体質強化支援緊急助成といった、これまでにない発想の施策が組まれ、それらの推進を振興基金が担ってきた」
 ―創立50年までの10年間、建設産業にとって、振興基金はどのような存在となるのでしょうか。
 「建設業が抱える当面の課題は担い手の確保と育成。私は5年後には、働き手に選ばれる産業とそうでない産業に区別される時代が訪れると考えている。まず、今後5年間は担い手の確保・育成に振興基金の力を注ぐ。昨年立ち上げた『建設産業担い手確保・育成コンソーシアム』と、厚生労働省から受託した『建設労働者緊急育成支援事業』が当面の大きな事業になる」
 「建築、電気の施工管理技士資格、建設業経理事務士といった資格制度もこの問題の解決策として活用したい。また、経営者の意識も変えなくてはならない。担い手を育成するということが経営基盤であるという意識の浸透を図りたい。原価管理を徹底し、利益を賃金や教育訓練に充てる経営者の意識改革が必要だ」
 ―創立40年に合わせ、組織改正も行いました。その狙いは。
 「担い手不足の問題に関わらず、今後10年の間に建設業がどのような問題に直面するかは分からない。ただ、振興基金は、どのような事態が起きてもしっかりと建設産業のお役に立てる『建設産業の専門家』にならなくてはならない」
 「組織改正に加えて、新たに経営理念と行動指針も定めた。建設産業の振興を唯一の目的とする法人として、産業と行政をつなぐ架け橋となることを目指す。この理念を達成するため、振興基金自体も筋肉質で強靭(きょうじん)な経営基盤を築き上げたい」

提供:建通新聞社