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2015/07/24

国交省・日建連 生産性向上で本格議論 

 国土交通省と日本建設業連合会(日建連)は22日、意見交換会フォローアップ会議の2015年度の初会合を開いた。会合では、プレキャスト化の推進、高密度配筋の解消、工事書類の書式統一・簡素化など、現場の生産性向上のための議論を本格化させる方向性を確認。週休2日など現場の休日拡大に向けては、国交省直轄工事でモデル工事を約20件程度実施する予定であることが報告された。
 フォローアップ会議は、各地方整備局などと日建連支部との意見交換会、国交省本省と日建連土木本部との報告会で議論された現場の課題を実務者レベルで話し合うため、14年度に発足した。昨年度は日建連からの要望を踏まえ、設計変更ガイドラインと一時中止ガイドラインを改定することが合意され、8月末までに全地整などがガイドラインの改定作業を終えることになっている。
 15年度は、現場の生産性向上に向けた議論を深める。プレキャスト化については、日建連がプレキャスト部材の使用を前提とする設計・工事発注などを求めており、検討体制として発注者・設計者・施工者・メーカー・学会などを集めた協議会の発足を提案している。22日の会合で国交省は、プレキャスト製品だけでなく、コンクリート構造物全体の生産性向上を検討する必要性を訴えた。
 高密度配筋の解消については、ことし3月に日建連、建設コンサルタンツ協会、国交省の3者で発足させた「機械式鉄筋定着工法技術検討委員会」での成果を踏まえ、フォローアップ会議でもテーマとして取り上げる。
 工事書類の書式統一・簡素化には、元請け企業の技術者らが書類作成に費やす時間を減らし、1人当たりの労働対価を上げ、現場の生産性を向上させる狙いがある。国交省は、地方自治体を含めて書式の統一を検討しなくてはならないとして、日建連支部や地整などで集中的に議論する考えを示したという。
 一方、適正な工期を確保するために検討されている週休2日などの休日拡大については、日建連がモデル工事を経験する企業を増やし、意識を浸透させる必要があると要請。国交省は、15年度もモデル工事を引き続き実施し、課題を検証する方針を示した。

提供:建通新聞社