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中央ニュース

2015/08/03

全国16カ所に地方拠点 建設労働者緊急育成支援

 建設業振興基金は、厚生労働省から受託した「建設労働者緊急育成支援事業」の実施体制を決めた。中央拠点の振興基金に加え、全国16カ所に設置した地方拠点となる建設業団体などを主体に、8月以降、各拠点で求職者を順次募集する。同事業で費用を負担して職業訓練を行い、各団体の会員企業などを主なターゲットに就職を斡旋する。2015年度末までに未就職者600人を募集し、252人の入職につなげる計画だ。
 建設労働者緊急育成支援事業は、未就職者の建設業への入職を促進するため、人手不足が顕著な職種を対象に、求職者の募集・職業・就職あっせんをパッケージで実施する。厚労省は5年間の時限措置として事業を実施する考えで、初年度の15年度当初予算に約6億円を計上している。
 振興基金は受託者としてこの事業を運営する。振興基金は、自らが中央拠点となるとともに、全国16カ所に配置した地方拠点と連携して求職者を募集する。定時制高校の在校生向けに事業を説明したり、就職説明会を開催する。建設業団体の会員企業における縁故者の発掘などにも力を入れる。
 募集に応じた求職者には、富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)や既存の職業訓練校、職業訓練施設と連携し、職業訓練を行う。中央拠点となる振興基金では、富士教育訓練センターにおける重機オペレーター、躯体、内装系技能者の職業訓練をオーダーメードで実施するとともに、首都圏で定時制高校生を対象とした通所型の職業訓練なども実施する計画だ。職業訓練に必要な経費は資格取得費用も含めて事業の中で負担する。
 2週間から3カ月程度の職業訓練を修了した求職者を対象に、就職の斡旋も行う。振興基金は、無料職業紹介事業の許可を取得した上で、地方拠点の設置団体をはじめ、建設業団体の会員企業を主な対象として就職斡旋を実施する。ハローワークとも連携し、建設業への入職希望者と企業をマッチングさせる。
 振興基金は31日、同事業の地方拠点担当者会議と職業訓練校などの関係者を集めた「建設関連職業訓練校等連絡会議」の合同会議を開催。全国の職業訓練校と連携して同事業を実施することを働き掛けた。また、全国的な教育訓練体系の構築を目指している「建設産業担い手確保・育成コンソーシアム」と連携することも視野に入れる。
 建設労働者緊急育成支援事業の地方拠点となる団体は次の通り。
 【北海道】北海道建設業協会【宮城県】みやぎ建設総合センター【東京都】
全国基礎工業協同組合連合会▽日本機械土工協会・日本基礎建設協会▽東京都中小建設業協会▽建設産業専門団体関東地区連合会【神奈川】神奈川県建設業協会▽全国クレーン建設業協会神奈川支部
【愛知県】建設産業専門団体中部地区連合会【兵庫県】兵庫県建設業協会▽建設産業専門団体近畿地区連合会【高知県】
高知県建設業協会【福岡県】福岡県建設専門工事業団体連合会【長崎県】長崎県建設産業団体連合会【宮崎県】宮崎県建築業協会【沖縄県】沖縄産業開発青年協会

提供:建通新聞社