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2015/10/06

下請け次数、9割が2次まで 全建会員企業

 全国建設業協会(全建)が都道府県協会の会員企業に実施したアンケート調査の結果によると、回答を寄せた45協会・1208社の下請け次数は約9割がおおむね2次までで、6割以上が見積もり条件依頼に際して法定福利費の内訳明示を求めていることが分かった。また、約7割が下請け契約時の労務単価を引き上げていた。
 アンケートは「賃金水準の確保及び社会保険加入状況等調査」と題し、14年度に続いて実施した。47都道府県協会を通じて会員企業1410社(1協会当たり30社)にことし8月3日現在の状況を尋ね、45協会の1208社(土木447社、建築91社、土木建築656社、その他14社)から回答を得た。回答率は会員企業ベースで85・7%となっている。
 具体的に見ると、下請け次数は▽下請けなし=3・7%▽おおむね1次まで=38・9%▽おおむね2次まで=48・4%―と、おおむね2次までで全体の91%を占めた。行き過ぎた重層下請けを解消するための条件は「適切な下請け業者への発注」が26・5%、「受注の平準化」が19・6%、「人員確保」が18・2%などとなっている。
 見積もり条件依頼に際して法定福利費の内訳明示は、「求めている」の33・7%と「一部求めている」の27・9%で合計61・6%となり、標準見積もり書の提出状況も「大多数の下請けから十分な見積書が提出」が51・5%で最も多かった。健康・年金・雇用の3社会保険平均加入率は1次下請けで9割(健康94・1%、年金93・5%、雇用94%)、現場労働者で8割(健康91・1%、年金84・2%、雇用79・8%)だった。
 下請け契約時の労務単価(最近1年間)の状況は「引き上げた」との回答が72・3%で、前回調査から13・2ポイント上昇。会員企業従業員の賃金(同)についても「基本給を引き上げた」が74・4%で、4・9ポイント上昇している。
 現場の休日は「変形労働時間制」が47%でトップ。現場で週休2日制を普及させるための必要条件は「適正な工期」の23・2%を筆頭に、「労務単価・諸経費のアップ」の17・7%や「受注量の平準化」の14・5%などが続いた。

提供:建通新聞社