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2015/10/07

人口密度低い地域、下水道の資本費抑制を

 総務省の「下水道財政のあり方に関する研究会(宮脇淳・北海道大学公共政策大学院教授)」は、公害防止対策事業の見直しと、条件不利地域での「30年未満要件」の廃止を含めた見直し、都市部を中心に今後大幅な増加が見込まれる老朽化対策事業への対応―の3本柱で構成した報告書をまとめた。研究会は、人口密度が低い地域の資本費を抑制する現行制度の継続を提言した。
 公害防止対策事業の見直しについては、「公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」に基づく事業計画の対象地域は大都市とその周辺地域が多く、人口密度が高い地域ほど地方交付税措置で優遇されている点を指摘。下水道事業はいまは幅広い地域で実施している公共サービスであるとして、同事業債の地方財政措置のあり方を検討するよう求めた。ただ、見直しの時期については、11年には同特措法が改正され、同特措法に基づく計画期間が10年延長されているとして、適切に判断するよう注文した。
 下水道事業が自然や地理などの個別条件によって汚水資本費が著しく高くなることを防ぐ目的で創設されている公費負担制度(高資本費対策)については、構造的に資本費が高い地域でも下水道が普及しつつあると指摘。供用開始後30年未満の事業を対象としている現行の要件は実態に合わなくなってきているとして、廃止も含めて見直しを検討するよう求めた。
 老朽化対策への対応については、13年度決算で積立金などによって将来の施設の老朽化に備えていたのは82事業・300億円程度に過ぎない点などを指摘。地方公共団体が円滑に積み立てを行うことができるよう、必要額算出方法などのガイドラインや新たな積立金の類型を検討することが望ましい、とした。
 総務省は下水道の老朽化に伴い、今後、更新投資が増大する一方で、公共下水道事業を実施している地方公共団体(13年度)の90%以上の団体で人口が減少し、経営環境がさらに厳しくなると予想。これらの地方公共団体に対し、公営企業の経営戦略策定と、それぞれの戦略に基づいた経営基盤強化、財政マネジメント力の向上に取り組むよう要請していた。

提供:建通新聞社