トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2015/12/03

7割が今後も働きたい 富士教育訓練C調査

 今後も建設業で働くことを希望する若者が増加―。全国建設産業教育訓練協会が行ったアンケートによると、回答した職業訓練生の7割超が「一生働きたい」か「できれば働きたい」のいずれかを選んでいる。また、意義や仕事ぶりを周知する、業界を挙げた取り組みが効果を表しつつあるのか、「社会や人の役に立てる」といった良いイメージを多くの若者が抱いていることが分かった。その半面、「残業が多い」との回答割合が前回調査より2割ほど増加するなど、現場の処遇改善は道半ばのようだ。
 アンケートは、富士教育訓練センターの認定職業訓練を受講している訓練生に対して行ったもの。実務経験が0〜3年程度の技術者・技能者が対象で、1355人から回答を得た。調査期間は2014年4月〜15年3月(前回調査は02年4月〜03年3月に実施)。
 今後の希望について、「一生働きたい」は25・2%(前回調査18・7%)、「できれば働きたい」は49%(36・6%)だった。合わせて5割程度だった前回調査の水準を大きく上回った。
 訓練生たちが現在の会社に就職したきっかけは47・1%の「学校の推薦」が最多だが、6割を超えていた前回調査に比べると、その割合は下がっている。次いで多かったのが「インターネット」。前回の3%から15・8%へと大きく増加した。入職の動機は「建設業に興味(憧れ)があった」が最も多く、3割強が回答している。
 建設業に抱く良いイメージは、「社会や人の役に立てる」「創造的な仕事ができる」「自分の知識が生かせる」が上位を占める傾向に変りはないが、いずれの回答も前回より多くの若者に選ばれた。一方、悪いイメージとして「残業が多い」を選んだのは回答者の43・6%で、前回調査24・3%を大きく上回る結果。最多は「危険作業・事故が多い」53・1%だった。
 この他、「仕事に必要」や「いい仕事をしたい」などを理由に、ほとんどの回答者が学ぶ意欲を持っていること、3割強が「資格取得への援助」を希望していることが分かった。
 全国建設産業教育訓練協会では今回のアンケートにより、受講訓練生の実態や教育訓練にかかわる要望を把握し、今後の教育の在り方の検討につなげる考えだ。

提供:建通新聞社