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2016/06/30

石綿で労災 建設業52.6%で全業種最多

 厚生労働省は、2015年度の「石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況(速報値)」をまとめた。建設業の労災保険法による支給決定件数は全業種最多の543件で、全業種の52.6%を占めた。「石綿による健康被害の救済に関する法律(石綿救済法)」に基づく特別遺族給付金の支給決定件数は7件で全業種の35%を占めた。
 15年度の労災保険給付の請求件数の合計は1,062件(石綿肺を除く)、支給決定件数の合計は967件(同)で、前年度と比べ、いずれもやや減少した。
 建設業の労災保険支給決定の内訳は、肺がん177件、中皮腫293件、石綿肺37件、良性石綿胸水9件、びまん性胸膜肥厚27件。石綿救済法の内訳は、肺がん4件、中皮腫3件。
 労災保険と石綿救済法を合わせた工種別の支給決定件数は、「建築事業(既設建築物設備工事業を除く)」が412件で最も多く、「既設建築物設備工事業」が86件、「機械装置の組み立てまたは据え付けの事業」が20件、「その他の建設事業」が32件で続いた。
 労災保険の支給決定件数を都道府県別に見てみると、東京都が131件で最も多く、以下、大阪府83件、兵庫県76件、北海道74件、神奈川県73件、愛知県55件―の順で多かった。

提供:建通新聞社