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2016/09/01

i−Con 他工種に展開 16年度末に基準類

 国土交通省は8月31日、生産性革命本部の第3回会合を開き、建設現場の生産性を向上させるi−Constructionのうち、河川(樋門、樋管)、橋梁、トンネル、ダム、浚渫などでも、ICTの全面的な活用を図る方針を示した。2016年度中に、調査・設計から維持管理のプロセスで3次元モデルを活用するための10の基準類を整備する。また、直轄工事における施工時期の平準化について、16年1〜3月の契約件数が前年同期の1・3倍に増加し、閑散期となる4〜6月の落ち込みが一定程度改善する見込みであることを明らかにした。
 生産性革命本部では、生産性革命プロジェクトの第1弾6件、第2弾7件の合計13件を4月までに選定し、各プロジェクトの具体化を進めている。今秋には第3弾のプロジェクトも追加選定する。
 i−Constructionはプロジェクトの第1弾に選ばれ、ICTの全面的な活用(ICT土工)、全体最適の導入(コンクリート工の規格の標準化など)、施工時期の平準化の3本柱で建設現場の生産性向上を進めている。
 このうちICT土工については、8月19日時点で110件の工事が稼働し、16年度末までに約720件以上を公告する予定。ICT土工に関する受発注者向けの講習会も16年度末までに全国266カ所で開かれる予定で、すでに全国で約1万3000人が講習会に参加している。
 国交省は、ICTの全面活用を土工以外の工種にも拡大する方針だ。河川(樋門、樋管)、橋梁、トンネル、ダム、浚渫などを対象に、3次元モデルを導入・活用するための要領と基準を新設・改訂する。CIM(コンストラクション・インフォメーションモデリング)の実施方針も策定する。
 また、コンクリート工の規格の標準化に向けては、7月にまとまった「機械式鉄筋定着工法」に関するガイドラインに続き、16年度末をめどに▽機械式鉄筋継手▽高流動コンクリート▽埋設型枠▽鉄筋のプレハブ化▽プレキャストの適用範囲の拡大―などに関するガイドラインを策定する。
提供/建通新聞社