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2017/03/22

スランプを性能規定化 施工性2割上昇

 国土交通省は、現場打ちコンクリートの施工効率を高めるため、直轄土木工事のスランプ規定を見直す。現行のスランプ値(8a)が施工の自由度を阻害しているとして、発注段階で『参考値』としてスランプ値(12a)を提示。施工者の裁量でスランプ値12a以上の流動性が高いコンクリートを採用できる、性能規定化を図る。スランプ値12aを採用した場合、現在よりも施工性(時間当たりの打ち込み量、作業人員)を2割向上させる効果があるという。見直し後の規定は、4月1日以降に入札公告する直轄工事で適用する。
 3月17日、関係団体などとコンクリート工の生産性向上を議論している「コンクリート生産性向上検討協議会」を開き、スランプ規定を見直す方針を決めた。
 現場打ちコンクリートの鉄筋コンクリート構造物では、阪神・淡路大震災以降、耐震性能の要求水準が強化されて配筋が高密度化したため、現行のスランプ値では打設効率の低下や、コンクリートの充填不足による品質低下も懸念されている。
 このため、受注者の多くは、発注段階で8aのスランプ値を発注者と協議し、施工承諾で12aに変更している。
 ただ、化学混和剤が一般化したことで、単位水量を増加させることなく、コンクリートの流動性(スランプ)を調整することが可能になった。このため、国交省は、スランプ規定の見直しで、施工承諾を伴わずに施工者の裁量でスランプ値を変更することを認める。
 具体的には、国交省はスランプ値12aで積算を行い、発注段階では参考値としてこの値を受注者に提示。このスランプ値は参考値であるため、契約後に受発注者が現場状況に応じて値を確認し、必要に応じて設計変更により見直すことができる。
 規定の見直しに伴い、国交省・学識経験者・関係団体による「流動性を高めたコンクリートの活用検討委員会」が、受発注者が柔軟にスランプ値を変更するためのガイドラインも策定。国交省は3月中に改訂する土木工事共通仕様書などの基準類や、ガイドラインで定める品質確認上の留意点などに適合していれば、施工者の裁量でスランプ値を変更することを認める。

提供:建通新聞社