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2018/09/13

治山・林道整備の目標示す 全国森林計画

 林野庁は、全国の森林整備について、方向性と具体的な目標を定める全国森林計画の案をまとめた。対象期間は2019年度から15年間。建設事業に関わる取り組みとしては、計画期間中に林道を6万2400`にわたって開設し、3万2340地区で治山事業を施行するとした。また、17年の九州北部豪雨で流木災害が発生したことを受け、流木対策の推進を盛り込んだ。
 全国森林計画は、都道府県知事が策定する地域森林計画の指針となる計画。全国の森林を44の流域に分け、それぞれに森林整備の目標や作業量を示す。
 治山事業については、集中豪雨の頻発や、山腹崩壊などのリスクが顕在化しているとして、荒廃地を対象とした渓間工や山腹工、地下水排除工などを推進。さらに、山腹崩壊に伴う流木が二次災害を巻き起こすリスクに備え、流木捕捉式治山ダムの設置や適切な森林整備、流路部の立木の伐採などが必要だとした。特に海岸防災林の整備に際しては、東日本大震災の教訓を踏まえた防潮工や盛土工、植栽工を実施するとした。
 林道は、一般車両の走行も想定した「林道」と、森林施業用の車が使用する「林業専用道」、集材などの作業を担う林業機械が走る「森林作業道」で構成する。計画案ではこうした林道について既設路網の改良も行いながら必要な延長を整備していくとした。

提供:建通新聞社