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2018/12/27

技能者の能力評価 レベル判定を自動化

 国土交通省は、建設キャリアアップシステムと連携した技能者の「レベル判定システム(仮称)」を開発する。同省は、建設キャリアアップシステムに蓄積する就業日数と保有資格の情報を活用し、技能者をレベル分けする能力評価制度を構築する。レベル判定システムを国費で開発し、専門工事業団体が担う能力評価の事務負担を軽減する。また、職長クラスの技能者を対象とした無料の特別講習も開き、受講者が先行してレベル判定を受けられるようにする。
 政府の2018年度第2次補正予算案にシステムの開発費と特別講習の開催経費として総額2億9000万円を計上した。
 技能者の能力評価制度では、建設キャリアアップシステムに登録する客観的な情報(就業日数、保有資格)で技能者の能力を4段階(レベル1〜4)で評価する。
 能力評価の基準は、国交省が3月上旬にまとめるガイドラインに沿って、各職種の専門工事業団体がつくる。鉄筋、とび、型枠、機械土工の4職種が先行して基準を検討中。例えば、レベル1(初級技能者)の鉄筋工がレベル2(中堅技能者)に昇格するためには「就業日数3年(645日)」と「玉掛け技能講習」の受講を求める見通しだ。
 各団体は、技能者からの申請(所属技能者の代行申請も可)を受け付け、能力評価基準に沿ってレベル分けを行う。申請者から評価手数料を徴収する。
 「レベル判定システム」は、能力評価をシステム上で行い、専門工事業団体の事務作業を軽減するために国費で開発する。建設キャリアアップシステムと連携し、能力評価に必要な技能者情報をシステム上でやりとりできるようにする。2020年度をめどに稼働させる予定だ。
 また、能力評価のレベル3に相当する職長クラスを対象として、作業指揮や安全管理を効果的に行う特別講習も開く。職長らにマネジメントスキルを磨いてもらい、現場の生産性向上につなげる。特別講習の受講者は先行的にレベル判定を行うなどの特典も設ける。

提供:建通新聞社