国土交通省は3月29日、建設キャリアアップシステム(CCUS)に蓄積する就業履歴と保有資格情報を活用した「建設技能者の能力評価制度」を告示した。同日には告示に基づくガイドラインも定め、就業履歴と保有資格による技能者の4段階評価に向けた制度を整えた。同省は4月1日から専門工事業団体が策定する職種別の能力評価基準の申請を受け付ける。
CCUSに登録する技能者には、就業履歴を蓄積するための「建設キャリアアップカード」が配布される。ただ、現在配布されているカードは、登録基幹技能者などの有資格者が対象のレベル4(ゴールド)と、レベル1(ホワイト)のみ。
専門工事業団体が職種別に能力評価基準を申請し、国土交通大臣の認定を受けると、レベル1〜4の4段階評価が可能になり、4色のカードが配布されることになる。先行して基準の策定に取り組んでいる鉄筋工では、就業日数645日(3年)以上で、玉掛け技能講習の受講者がレベル2の能力評価を受けられる。
能力評価基準の認定を受けた職種では、技能者や所属事業者が「能力評価実施機関」である専門工事業団体に評価申請を提出する。国交省は各団体の評価事務を自動化する「技能レベル判定システム(仮称)」も20年度までに開発する。
CCUSに登録された保有資格と講習受講履歴を活用し、登録以前の技能者の経歴も評価対象にする。2024年3月までに所属事業者が経歴照明を提出すれば、技能者の初めての資格取得・講習受講の年月日を起算点として就業日数をカウントする。
提供:建通新聞社