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2020/04/01

専門工事企業の評価制度を告示

 国土交通省は3月31日、専門工事業の施工能力を適正に評価するための「専門工事企業の施工能力等の見える化評価制度」を告示した。建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録された事業者・技能者情報などを生かし、施工能力に優れ、人材を大切にする企業が評価される環境を整える。2021年度に運用開始する。告示に合わせてまとめたガイドラインでは、職種別の評価基準に盛り込む「共通評価内容」と「選択評価内容」も示している。
 ガイドラインに基づく職種別の評価基準は、専門工事業団体が策定し、国交省が認定する。基準を策定した団体が評価実施機関として評価事務も担う。
 評価項目は、全職種で原則として採用する「共通評価内容」と、職種ごとに定める「選択評価内容」で構成。
 共通評価内容では、「基礎情報」(建設業許可の年数、財務状況、社員数など)、「施工能力」、「コンプライアンス」(処分歴、社会保険加入状況など)に関する項目を設定する。
 このうち、施工能力の評価では、建設技能者の人数を評価軸にする。具体的には、CCUSカードの保有者数や所属技能者に占める能力評価レベル3以上の技能者の割合、所属技能者に占める29歳以下の技能者の割合などで評価する。また、企業としての施工実績も評価項目の一つとする。
 選択評価内容では、▽女性の確保育成状況▽建設技能者の定着率▽自社の動員力▽生産性向上・技術開発▽災害時対応▽建機の保有台数▽労働時間▽給与制度▽休暇制度―などを例示し、職種の特性に応じ、各団体の判断で基準に盛り込む。動員力を評価対象とする場合は、直下の下請け企業までを対象とする。
 評価結果は、基準で配点を定める各項目の評価点に応じ、4段階の「☆印」で表示。評価実施機関となる専門工事業団体のホームページや国交省のホームページで公表する。
 同省は4月以降、各団体から申請された評価基準を審査し、認定する。評価事務の負担を軽減できる評価システムも国費で開発し、21年度から運用する。

提供:建通新聞社