トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2020/06/11

立入検査 技術者の実務経験を確認

 国土交通省は、建設業法違反への指導・監督を強化するために地方整備局に設置している「建設業法令遵守推進本部」の2020年度活動方針を決定した。10月1日に施行される改正建設業法に盛り込まれた「著しく短い工期の禁止」や「不利益取り扱いの禁止」などを周知する他、施工管理技士資格の不正取得問題を受け、技術者の実務経験を立ち入り検査時に確認する。
 推進本部は、改正建設業法が10月1日(技術検定関連は21年10月1日)に施行されることを踏まえ、特に元請け・下請け間の取引に関する新たな規定を講習会・研修会・立ち入り検査などの機会に周知する。
 国交省は、改正法の施行に合わせ、建設企業が遵守すべき元請け・下請け取引のルールを解説した「建設業法令遵守ガイドライン」を改訂する予定で、このガイドラインを活用して建設業許可業者に改正法への理解を深めてもらう。
 立ち入り検査は、新規に建設業許可を取得した企業、監督処分・行政指導を受けた企業、駆け込みホットラインに通報が寄せられた企業などから対象企業を選ぶ。
 大和ハウス工業の社員らが技術検定の受験資格である実務経験を偽り、不正に施工管理技士資格を取得していた問題を受け、立ち入り検査時に技術者の実務経験をチェックする。建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録の有無、建設業退職金共済制度への加入の有無も20年度から新たに確認する。
 新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえ、立ち入り検査、講習会、研修会の開催時には、必要な感染防止対策を講じる。新型コロナウイルスの感染防止を図るために工事を一時中止した元請けには、適正な契約締結と請負代金の支払いにより、下請けに損害を与えないように指導する。

提供:建通新聞社