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2020/11/18

無電柱化 倒壊電柱の2次災害回避

 
国土交通省の「無電柱化推進のあり方検討委員会」が11月17日に開かれ、2020年度以降の次期無電柱化推進計画について議論した。国交省は、災害時に優先的に復旧が求められる市街地の幹線道路、倒壊した電柱による2次災害の回避が必要な道路などから、次期計画で無電柱化に着手する箇所を選定する考えを提示。既設電柱に対する占用制限にも、優先順位を付けて取り組むとした。
 無電柱化推進計画は、無電柱化法で、電気事業者・電気通信事業者の意見を踏まえて国交省が定めるとされている。
 現行計画(18〜20年度)では、「防災」「安全・円滑な交通確保」「景観形成・観光振興」「東京五輪」の4本柱で対象路線・地区を選定し、3年間の整備目標を約1400`としている。
 21年度以降の次期計画では、東京五輪関連を除き、同じ3本柱で対象路線・地区を選定する。近年の電柱倒壊の被害も念頭に、市街地内の緊急輸送道路で整備を進める。また、5月に成立した改正道路法を踏まえ、にぎわいのある道路空間を構築する「歩行者利便増進道路」など、幅員の狭い道路の無電柱化も推進する。
 この他、地方自治体が設定する景観形成地区、世界文化遺産・重要文化財などの周辺地区でも重点的に無電柱化を進めるとした。
 無電柱化をスピードアップするため、低コスト手法の普及にも引き続き取り組む。すでに採用が進んでいる低コスト手法については、設計要領、仕様書、積算基準に盛り込んで標準化を図る。
 緊急輸送道路の既設電柱の占用制限は、拡幅する道路や迂回(うかい)路のない道路などで優先順位を決めて適用。文化財保護法、景観法、国立公園法などの規制を適用した占用制限を検討するともした。
 
提供:建通新聞社