トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2021/12/19

全国中小建設業協会・ブロック別意見交換会(4)東北

 全国中小建設業協会(土志田領司会長)は11月25日、ブロック別意見交換会を仙台市のホテルモントレ仙台で開いた。この中で、下部組織のみやぎ中小建設業協会(舩山雅弘会長)が働き方改革推進に向けて建設キャリアアップシステム(CCUS)や週休2日制、ICTの普及について、導入に当たっての企業への負担が大きい現状を訴え、コスト軽減・簡素化などの措置を要望。加えて、喫緊の課題である担い手確保へ業界のPR促進や工事書類の簡素化・標準化を強く求めた。
 意見交換会は、各地域の中小建設業の現状や問題意識を官民で共有しようと全国4ブロック・5会場で開催している。東北ブロックには、全中建から土志田会長と田邊聖副会長など、みや中建の舩山会長ら幹部が出席。国土交通省からは不動産・建設経済局建設業課入札制度企画指導室の青木建吾課長補佐をはじめ、東北地方整備局や宮城県の担当官らが顔をそろえた。
 冒頭、土志田会長は働き方改革の一層の推進に向け▽週休2日制導入の徹底▽時間外労働の是正▽賃金アップ▽工期設定に関する基準順守の地方公共団体担当者までの浸透―などが重要と強調し、各発注機関へのさらなる指導徹底を求めた。併せて、「適正な予定価格の設定や低入札価格・調査基準価格の引き上げが必要だ」と訴えた。
 舩山会長は「東日本大震災からの復興事業収束には不安を感じざるを得ない状況だ。より明確な将来展望が持てるように有意義な会となることを期待する」とあいさつした。
 意見交換会では@働き方改革A担い手確保B入札制度C積算基準D提出書類の簡素化Eその他―の6つをテーマとした。
 みや中建側から▽CCUSや週休2日、ICTの導入に当たってのコスト軽減措置・簡素化▽建設業の役割をPRするためのメディアや学校の教科書等での発信▽下請け関係の書類の簡素化―といった意見が寄せられた。
 CCUS等のコスト削減措置・簡素化をめぐっては国交省・東北整備局が「週休2日工事は、現場条件に合わせた受注者希望型方式や現場閉所が困難な工事での交替制モデル工事等を用意している」「ICT機器・ソフトウェア導入に関する経済産業省の補助金・助成制度をHP・講習会等で周知しているので参考にしてほしい」「厚生労働省でCCUSのカードリーダーの助成金を用意している」などと回答。
 業界のさらなるPR強化については「業界の仕事を伝える高校生向けパンフレット作成などに取り組んでいる。魅力を学生へさらに発信するため、文部科学省などと連携しPRを推進する」(国交省)などと応じた。
 書類の簡素化に関しては、整備局が「国に準じた書類となるように各県・市町村に標準化を働き掛けている他、施工体制台帳に添付する資料を明確化することで下請け関係書類の簡素化にも取り組んでいる」と答えた。
 下請け企業のCCUSの手続きついては、CCUS認定登録機関を紹介し、「登録申請書類の記入などを補助しているので活用してほしい」と説明した。