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2023/03/14

道路防災の方向性 強化すべき対応を提示

 国土交通省は、自然災害の種類別に道路防災での対応の方向性案をまとめた。大雨に対しては、河川隣接区間での橋梁架け替えや護岸整備などを強化すべきとした。災害の特徴と近年の傾向を踏まえ、対応の具体化に取り組む。3月13日に道路技術小委員会を開いた。
 国交省によると、近年の大雨では、河川隣接区間での道路や橋梁の流出、トンネル坑口での土砂の大規模流入などの被害が多発しているという。地震では、トラス構造などの特殊な長大橋で支承が脱落し、復旧が長期化する傾向が見られるとした。
 方向性案では、自然災害の種類を「大雨」「地震」「大雪」「低温」「その他(暴風など)」の五つに分け、それぞれ強化すべき取り組みを提示した=表参照。
 小委員会ではこの他、データベースやAIを活用し、迅速に災害を見つけること、交通ネットワークの観点から道路の災害リスク評価を実施すること、重大な被災事例から得た知見を道路土工構造物点検要領に反映することなども議論した。
 このうち、道路の災害リスク評価については今後、リスク評価を自動で行うアプリを開発し、地方整備局所管の一部区間で試行する。問題がなければ、試行を拡大。評価結果を定期点検要領の改定などにも反映していくこととした。

提供:建通新聞社