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2023/06/14

企業倒産の増加続く 建設業は3割増

 帝国データバンクの調べによると、5月に発生した企業の倒産件数は694件で、前年同月比34・2%増となり、13カ月連続で前年同月を回った。連続した倒産件数の増加傾向としては、リーマンショック後以来14年ぶりの長さとなった。建設業の倒産は136件で、前年同月比29・5%増となった。業種別ではサービス業、小売業に次いで3番目に多かった。
 建設業の内訳をみると、設備工事業が39件で、143・8%の大幅増となった。以下、総合工事業が40件で17・6%増、職別工事業が57件で3・6%増だった。
 「物価高」を理由とした企業倒産は67件で、3カ月連続で60件を超えた。業種別で最も多かったのは建設業の16件で、最多となるのは2カ月連続。特にエネルギーコストや包装・資材の影響が大きく、収益の改善が追いつかずに倒産に至る例が多いものとみられる。
 この他、「後継者難」を理由とした倒産は42件発生。建設業は8件で、業種別では卸売業に次ぎ、サービス業と並んで2番目に多かった。
 帝国データバンクは倒産件数の増加傾向について、コロナ禍での資金繰り支援で経営が支えられた前年からの反動増があると分析。さらに、物価高や後継者難といった課題に直面した中小・零細企業が先行きを悲観して事業の継続を「あきらめる」例が増えていると総括した。

提供:建通新聞社