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2023/11/17

CCUSの技能者パス 課題整理へ実証期間を延長

建設業振興基金は、建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録技能者が自らの就業履歴の蓄積状況を一目で把握できるアプリ「技能者パスポート」の実証実験について、期間を12月末まで延長する。当初は8月から10月までとしていたが、延長することで利用内容を詳しく把握する。2024年度以降の本格運用に向け、具体化すべき機能の詳細な調査・分析につなげる。このため建設関連イベントなどでアプリを周知する活動を活発化している=写真。
 8月からの実証実験ではこれまでに約1000人がアプリをインストールし、およそ半数が実際に利用しているという。実証実験では、さらに利用数を増やした上で、技能者が見たい情報、使い勝手、現場利用の可能性調査・検証、CCUS側のオペレーション上の課題、システム負荷、コストなどを把握する。その上で、本格運用で具体化すべき機能を探る。
 技能者パスポートアプリは、基金とUSD(東京都品川区)が開発したウェブアプリ。スマートフォンなどにインストールすることで、CCUS登録技能者が自分の就業履歴や資格情報を閲覧できる。就業履歴、資格情報は一覧と詳細の2パターンで閲覧が可能。この他、現在のCCUSレベル、資格の有効期限、技能者特典(CCUS応援団へのリンク、クーポンの配信など)などを確認することもできる。
 さらに、日建学院が提供する「レベルアップ診断」もコンテンツ化。能力評価基準に基づき、技能者の資格取得日・資格保有状況、登録職種などから、登録技能者の現在のレベル到達状況や、レベルアップに向けた目安を自動的に割り出してくれる。対象職種は「内装仕上工事」「電気工事」「型枠」「鉄筋」「配管」「機械土工」「左官」の7職種となっている。
 実証実験では、こうした機能を登録技能者に体感してもらうことで、就業履歴の蓄積に対する意識を高めてもらい、就業履歴の蓄積促進につなげる。ひいては、CCUSが目指す技能レベルに応じた賃金の行き渡りといった、技能者の処遇改善の実現を目指す。

提供:建通新聞社