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2024/04/11

現場の遠隔巡視「妥当」 建災防報告書

 建設業労働災害防止協会(建災防、今井雅則会長)は、ICT技術を活用した遠隔巡視の効果を検証し、特定元方事業者が遠隔巡視を導入することを妥当だとする報告書をまとめた。報告書では、遠隔巡視導入の要件として、週1回の直接現場巡視、モバイルカメラの使用、映像データの保存、事前の教育訓練などを挙げている。厚生労働省はこの報告書を踏まえ、第1四半期中に労働安全衛生規則や告示などの関係法令を見直す。
 政府のアナログ規制見直しの動きを踏まえ、建災防が作業部会を設置して遠隔巡視導入の可能性や導入する場合の留意事項などを整理した。
 労働安全衛生法令では、現場を毎日1回巡視するよう元方事業者に求めている。主任技術者の専任が不要な小規模な建設工事では、現場責任者が複数の現場を同時に管理しており、ICT技術を活用して技術者の巡視を効率化する。
 報告書では、遠隔巡視が直接現場巡視と同等か、それ以上の安全衛生水準を確保する必要があると指摘し、その上で遠隔巡視導入の要件を提言。具体的には、現場に元方事業者の労働者が常駐していたり、労働災害の発生リスクが高い現場では、遠隔巡視を導入せず、直接現場巡視が適当とした。
 遠隔巡視を導入する現場では、少なくとも週1回の直接現場巡視が必要だとも結論付けた。直接現場巡視を導入する現場でも、補完的に遠隔巡視を行うことは認める。
 遠隔巡視に使用するICT機器には、鮮明な画像がリアルタイムで把握できること、双方向のコミュニケーションが実施できること、遅延などの発生リスクが小さいこと、などを求める。モバイルカメラの使用を基本としつつ、定点カメラを併用して現場を的確に巡視することも推奨した。
 また、遠隔巡視を実施する場合は、元方事業者、請負事業者の間でカメラ装着者の要件、巡視の時間帯、教育訓練の方法などについて、あらかじめ合意する必要性も指摘している。

提供:建通新聞社