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2025/08/05

建設トップランナーフォーラム@「建設業は経済発展の基盤」 省人化で持続性確保する

 全国の建設会社でつくる建設トップランナー倶楽部(米田雅子代表幹事)は6月20日、「地域建設業のグローカル戦略」をテーマに第19回建設トップランナーフォーラムを開催した。米田代表幹事は「ローカルな仕事を着実にこなしつつ、グローバルな視点で挑戦する地域建設業が誕生している」と述べた上で、「先進事例を共有し、地域建設業の未来をともに考えてほしい」と参加者に呼び掛けた。
 来賓として出席した中野洋昌国土交通相=写真=は、「建設業は社会資本整備や維持管理の担い手であり、災害時には最前線で地域を守る『地域の守り手』でもある」と述べる一方、「人口減少や少子高齢化により、建設業だけでなく、全産業で人手不足が共通課題になっている」と問題視。
 「その中でも持続的に経済を発展させる基盤を構築しなければならない」と強調。「建設業の持続可能性を確保することが今後も極めて重要だ」と続け、i−Construction2・0などにより、建設現場の省人化に取り組む必要性を訴えた。
 農林水産大臣政務官の庄子賢一氏は、食料安全保障を実現するため「農作物の安定供給を支える生産基盤の強化が何よりも重要だ」として、「現場から生まれたさまざまな知見を政策に反映し、農林水産政策や国際協力に生かしたい」とフォーラムへの期待を語った。
 太田昭宏元国交相も登壇し、人口減少が進む地方において、「エッセンシャルワーカーが地方を創生させるためには、賃金を引き上げつつ、企業も安定経営できる工夫が大事だ」と述べた。「フォーラムに参加する企業は、そうした苦難に直面しながら現場で戦っている。防災・減災の担い手である皆さんが、新しい建設業を打ち立ててくれると確信している」とエールを送った。
 森昌文首相補佐官は、「日本政府が60年以上前に造ってきた海外のインフラが老朽化し、リニューアルが大きな課題になっている」と述べた上で、「こうしたリニューアルを担う中小企業が海外に進出する際には、国際協力機構(JICA)の補助金もある」と続け、建設業の海外展開を政府としても後押しする姿勢を示した。

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 全国の建設専門紙が加盟する「地方建設専門紙の会」は、6月20日に開かれた第19回建設トップランナーフォーラムを取材しました。当日のフォーラムのようすを全8回で連載します。
(地方建設専門紙の会)
※役職は6月20日時点