トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2025/11/06

資材の共同配送事例を調査 建設・物流連携で生産性向上

 国土交通省は2026年度、建設業の担い手の高齢化や将来的な不足に備えるため、建設業のさらなる生産性向上を促す方策に関する重点調査を行う。物流産業との連携による資材の共同輸送・配送といった生産性向上の先行事例を調べる他、ICT機器の導入が有効な分野を把握する。
 背景にあるのは、建設業の過度な重層下請け構造が、技能者の処遇や施工品質、現場の安全性の低下につながるとの課題認識だ。国交省は現在、重層下請け構造の発生要因や実態、元請け・下請けの立場から見た課題に関する実態調査を行っている。構造的な要因による非効率や、技能者の処遇へのしわ寄せの把握が狙いだ。
 こうした取り組みを踏まえ、26年度は人力に依存せざるを得ない工種・作業分野と、積極的にICT機器の導入が見込まれる分野の抽出、可視化を検討。ICT導入で人力への依存を減らし、生産性を高めるとともに重層下請け構造を緩和し、技能者の処遇改善につなげる。
 施工現場だけでなく、建設産業全体の生産性向上も目指す。具体的な取り組みの一つとして、建設資材の共同輸送や、配送計画の最適化を想定。先行的な事例を把握する。
 資材配送の遅れは工期や作業効率に大きく影響し、建設業者の利益を大きく左右する要因となっている。近年は大手ゼネコンや設備工事業者を中心に、メーカーから資機材を受け入れる中間ヤードを設けるなど、物流の最適化に取り組む例も見られるようになった。
 物流業も建設業と同様に24年度から時間外労働の罰則付き上限規制が適用され、輸送が可能な貨物量やスピードに大きな制約が加わった。建設現場は物流事業者にとって、入場まで長期間の待機を強いられる「荷待ち」が発生しやすい取引先の一つとなっている。建設業と物流業の連携によってこうした課題を解消する事例を収集する。
 現在進めている重層下請け構造に関する実態調査に関連し、処遇改善や経営基盤強化に積極的に取り組む建設業者を評価する仕組みづくりも検討。26年度は、こうした「技術と経営に優れた企業」を適切に評価するため、経営事項審査の評価項目の見直しを検討する。

提供:建通新聞社