国土交通省は、インフラの整備・管理でAI活用を推進するため、建設業者・建設関連業者などのインフラに関わるデータの保有者と、AIを用いたサービスの開発者が連携し、技術開発を議論・実証する機会を設ける。国交省のインフラ情報基盤であるデータプラットフォームを活用し、「インフラAI共創パー−トナー」を12月19日まで募集する。
政府の戦略的イノベーション創造プログラムの一環として実証調査を行う。インフラの整備・管理に活用可能なAIを開発するには、インフラに関する膨大な情報(教師データ)が必要になる。国交省が保有するデータだけでなく、地方自治体や民間インフラ事業者といったインフラ管理者が保有する施設データや点検データ、建設業者など整備を担う事業者が保有する施工データを集約し、AI開発事業者が活用できる機会を設ける。
共有するデータとしては、インフラの整備・管理に関する画像や映像、点群などのセンサーデータなどを想定。インフラ分野のデータ提供者と利用者をそれぞれ募集し、希望する分野・目的に応じて議論・実証する機会を設ける。
データ流通の基盤であるインフラデータプラットフォームにより、必要なデータを検索・利用できる環境を国交省が整備。参加者間で広くデータを共有する「協調領域」では相互にデータを利用できるようにし、事業展開や秘密保持の観点から情報流通の範囲に制約を課す「競争領域」では必要に応じて秘密保持契約を締結してデータを利用。インフラの整備・管理に関するAIを用いたアプリケーション開発に生かす。
参加者には国交省によるヒアリングやフィードバック、改善提案の求めに協力を求める。国交省として、インフラ分野でどのようにAIを活用し、サービスを提供するかの参考とする。
11月17日には公募に関するオンライン説明会を開く。公募結果は1月下旬にも公表する。実証期間は27年2月まで。
データ提供、利用のみの応募も別途、受け付ける。
提供:建通新聞社