2026/01/13
全国建設業協会地域懇談会・ブロック会議(8) 北陸
国土交通省本省と北陸地方整備局、全国建設業協会(全建)を迎えた、2025年度北陸地区建設業協会地域懇談会が10月29日、富山市のホテルグランテラス富山で開かれた。北陸の各協会が要望した公共事業予算の安定的・持続的な確保、担い手確保のための環境づくり、生産性の向上、交通誘導システムの活用などに関し、双方で意見を交わし認識を共有した。
この日は、国交省から藤田昌邦大臣官房審議官(不動産・建設経済)、小島優大臣官房審議官(技術)ら6人、北陸地方整備局から山口博史総務部長ら10人、全建から今井雅則会長ら8人、各県協会は新潟が福田勝之会長ら7人、富山が大橋聡司会長ら18人、石川が鶴山庄市会長ら6人、長野はオブザーバーとして依田幸光副会長ら2人がそれぞれ出席した。
冒頭、富山県の大橋会長があいさつし「自然災害が激甚化、頻発化し、公共インフラの脆弱性に対する懸念が高まるなど、地域の守り手としての建設業の役割は重みを増している。今年度予算は前年並みに確保され、公共労務費単価も13年連続で引き上げられたが、資機材や人件費の高騰により、実質の公共投資額は減少傾向。国土強靱化実施中期計画は概ね20兆円強だが、強の部分について、可能な限り最大化するためこれからが正念場」と述べ、「喫緊の課題に担い手の確保・育成があり、建設業が安定的に適正な利潤を得られる環境整備が重要。同時にエッセンシャルワーカーな業種として矜持を持ち、入職を志望する若い人たち、働いている人たちが、誇りを持って働ける魅力ある産業にする必要がある」と強調。
さらに、「地域建設業がその使命を将来にわたって果たすため、公共事業費の安定的、継続的な確保が必要で、地域バランスを考えた予算配分も重要。我々の提案議題に対し国交省から、北陸地区の実情を勘案した前向きな発言をお願いしたい」と話した。
国交省の藤田審議官は「担い手確保を大きなテーマに官民一体で取り組んできた。適正工期の設定やICT活用の促進により、働き方改革や生産性向上を進めるとともに、技能者の処遇改善が大きな課題。適正な労務費基準の仕組みを含んだ改正建設業法が12月に全面施行になる。新たな仕組みが遵守され、新しい商習慣として根付くよう最大限の力を尽くす。建設業の持続性を確保するには、公共事業予算の確保が重要。国交省としてもしっかり対応するが、施工余力を含め地域の皆さんからも各方面に訴えていただきたい」、小島審議官は「建設業が若者から選ばれる産業となるためには、引き続き働き方改革を進める必要がある。地域の実情を踏まえつつ、最新の知見・技術を総動員した多様な働き方への支援など、他産業と遜色のない労働環境、働き方の実現を目指していきたい」と述べた
大坂剛北陸地方整備局建政部長(局長代理)があいさつ後、全建の今井会長が「社会的責任のある建設産業として、存続の危機意識を持って担い手の問題、DX、ICTを主体とした生産性向上に取り組み、若者が憧れる魅力の産業を目指す必要がある。地域懇談会は、地域建設業が直面する諸課題について官民が問題意識を共有し、双方が解決に向けた具体的な取組を進める趣旨で開いており、全建として大変重要な会議と位置付けている。諸課題について、きたんのない意見をお願いしたい」と述べた。
全建と国交省が定めた4テーマで意見交換した後、北陸地区建設業協会が提案した@公共事業予算の安定的・持続的な確保と国土強靱化の推進(富山)A担い手確保につなげるための環境づくり(同)B建設人材確保のための環境整備(週休2日、生産性向上)(石川)C現場実態に即した建設資材価格、係数、歩掛の採用(同)D交通誘導員不足および熱中症対策として「交通誘導システム」の活用推進(新潟)EICT施工の中小企業への普及・拡大(同)−の議題に関し、それぞれ意見を交わした。
(地方建設専門紙の会・北陸工業新聞社)