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2025/12/09

全国中小建設業協会 ブロック別意見交換会(4)四国

 全国中小建設業協会(全中建、河ア茂会長)の四国ブロック会議が11月14日、高松市内で開かれ、全中建傘下の香川県中小建設業協会(香中建、中塚敏彦会長)と高知県中小建設業協会(高中建、國藤浩史会長)が、夏季の作業に関する考え方や多能工の処遇改善など働き方改革に向けた環境整備について国土交通省、同省四国地方整備局と意見を交わした。
 冒頭あいさつに立った河ア会長は、「若者から選ばれる建設産業を目指し、優良な中小建設業者が存続し、地域社会に貢献する力強い地場産業として役割を果たすよう、基礎を築いていくことが重要だ」と協会一丸で努力する方針を示した。
意見交換では、高中建が多能工の処遇改善に向け、「高知県では最も普及している重要な職種でありながら、設計労務単価では多能工という職種の位置付けが明確にされていない。労務単価をはじめ、公的制度で適切に評価されるよう制度整備を強く要望する」と訴えた。
 国交省は、両協会の実態を確認した上で「制度のすみ分けや実態とどう突き合わせていくか、ハードルは高いが、しっかりと検討していかなければならない課題だ」と対応した。
 また高中建は夏季の作業効率の低下と積算基準の見直しについて「休憩時間の確保や作業時間の短縮などの実施に伴い、作業効率の低下は避けられず、現行の積算基準には十分反映されていない。夏季歩掛の導入など、気候条件に応じた積算基準の見直しが必要だ」と要望した。
 夏季の作業については香中建も「事業者の熱中症対策が義務化され、報告体制の整備など従来以上の対策が不可欠となった。現場管理費のさらなる引き上げと、現場環境改善費のさらなる積み上げ計上をお願いしたい」と要望した。
 これに対し国交省は「全国的な運用の中でこれから検討が必要だ」と応じた。
さらに香中建は歩掛について「賃上げに伴う価格転嫁に対応するために、現状実勢単価とかけ離れている。標準歩掛・日当たり作業量の見直しをお願いしたい」と述べ、歩掛見積もりや歩掛調査を積極的に活用し、実勢と合う標準歩掛を求めた。
 これに対し国交省は「事案ごとに監督職員との協議してもらいたい。歩掛見積もりを適切に採用するようにわれわれも指導する」と述べた。
(地方建設専門紙の会・建通新聞社)