建築技術教育普及センターは、1級建築士試験の学科試験について、ノートパソコンと試験用のアプリを用いた「試験のデジタル化」を試行する。2026年3月15日と22日の2日間で試行し、デジタル化の課題を洗い出す。試行試験は、25年1級建築士試験の出題形式や出題科目を用いる。
試行試験は、北海道・宮城県・東京都・愛知県・大阪府・広島県・福岡県の全国7都市で実施する。参加者は26年1月6日から募集し、定員に達し次第、受け付けを終了する。対象は、すでに1級建築士資格を取得している者や、1級建築士の資格取得を目指す者。定員は15日が合計1020人、22日が合計990人。参加者にはAmazonギフトカードで5000円を贈る。
従来のマークシートを使用する試験方式ではなく、ノートパソコンとアプリを活用した試験を試行する。採点はするが、1級建築士試験の合否判定はしない。また、オフラインの状態で実施するため、参加者には事前に試験用アプリのダウンロードを求める。アプリは、各試験実施日の2日前となる3月13〜14日もしくは20〜21日にダウンロードできる。
参加者が使用するノートパソコンの条件として、Intel Core i3以上のCPUや8GB以上のメモリなどを求める。
建築士試験制度については、国土交通省の中央建築士審査会でも議論が進められている。国交省は「デジタル化」の他、「人材確保・育成」「ストック社会」の三つの観点で在り方の検討が必要としている。
提供:建通新聞社