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中央ニュース

2025/12/23

ICT導入・習熟補助を拡充 地域建設業の災害対応強化

 国土交通省は、地域建設業のICT機器導入や習熟を支援する「建設市場整備推進事業費補助金」を拡充する。ウェアラブルカメラやドローン、施工管理に用いるソフトの導入などを後押しし、平時のインフラ維持管理や災害時の応急復旧を担う地域建設業の生産性を高める。2025年度補正予算に前年度を2割上回る3億円の事業費を確保した。
 災害対策基本法に基づく指定公共機関である建設業団体を公募により選定し、傘下団体や会員企業のICT機器の導入、機器を活用した防災訓練・研修の実施を支援する。24年度補正予算で新設し、全国建設業協会(全建、今井雅則会長)を執行団体として企業・団体61者の取り組みを補助した。補助率の上限は2分の1となっている。
 国交省が地域建設業を対象として24年度に実施したアンケート調査には、被災地の状況把握や、現場の安全確保が困難だったため、迅速な対応が困難になったとの声が寄せられた。補助事業は、ウェアラブルカメラやドローン、GNSSローバーなど幅広いICT機器を補助事業の対象とする。現地作業の安全性を高めるだけでなく、被災状況を効率的に把握したり、複数事業者間で円滑に現場状況を共有できるようにする。
 購入したICT機器を使いこなすことができるよう、応急復旧作業を想定した現地訓練の実施に要する費用も補助する。機器は通常の工事で活用することも想定しており、平時から操作に習熟できるようにする。
 地域建設業は大手ゼネコンと比べると投資余力に弱く、ICT活用のノウハウも乏しい。直轄工事のC・D等級ではICT施工を経験した割合が過半数を占めたが、地方自治体の発注工事に占めるICT活用工事の割合はいまだ小さいのが実情だ。改正建設業法ではICTを活用した現場管理を公共工事の受注者の努力義務に位置付けており、ICT施工に加えて施工管理へのICT活用も課題となっている。
 補助事業を通じて地域建設業がICT機器に触れる機会を増やし、災害対応力だけでなく生産性の向上にも生かす。

提供:建通新聞社