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2026/01/16

柔軟に業務報酬を請求できる仕組みが有効 略算方法のあり方見直し

 国土交通省は、建築士事務所が業務報酬を算出する際に活用する「略算方法」の在り方を見直す。建築関連団体から、略算表で基準とした業務量に実態との乖離(かいり)があるとの指摘を踏まえ、見直しを検討する。国交省は、施設用途や規模ごとに条件が異なる設計・監理業務について、一律に業務量の目安を示すのは困難だとして、国が業務報酬を算出する枠組みを整え、建築士事務所が柔軟に報酬を請求できる仕組みの構築が有効としている。
 建築士法に基づく「業務報酬基準」には、直接人件費や直接経費などを積み上げて費用を算出する「実費加算方法」と、業務量の基準を定めた略算表を活用する「略算方法」の二つが規定されている。簡易に計算できるため、基本となる実費加算方法ではなく、略算方法が採用されるケースがある。
 略算表に関しては、実態との乖離の他、▽DBやECIといった契約方式の違いで、業務量に差が生じる▽用途類型によっては、延べ床面積に応じた業務量の算定が適切ではない▽BIMを活用した設計業務に対応した報酬基準が定められていない―など、多くの課題が指摘されている。
 国交省はこうした指摘に対して、国が業務報酬に関する基準を示すことは重要であるとしつつも、さまざまな要因でプロジェクトごとの業務量が異なるため、「一律の目安は困難」との見方を示している。また、数多くの業務のパターンに対応した基準を定めると、実費加算方法と比較して簡易に算出できる略算方法のメリットが少なくなる懸念もある。
 そこで国交省は、報酬算定の参考となる大枠を定めた上で、建築士事務所が発注者に実態を反映した報酬を請求できる体制が有効と判断。この考えに基づき、今後の略算方法のあり方を見直すこととした。具体的な検討は、2025年6月に設置した「業務報酬基準に関するフォローアップ会議」で進める見通し。

提供:建通新聞社