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2010/07/23

公立小中学校の耐震化率73・3% 過去最高の伸び率 前年比6・3ポイント増 文科省

 文部科学省が21日に発表した公立学校施設の耐震改修状況調査によると、4月1日現在の公立小中学校施設の耐震化率は73・3%。前年より6・3ポイント増加し、2002年の調査開始以来最大の伸び率となった。耐震化の財源措置が行われていても、調査時点で事業が完了していないものは今回の結果に反映していない。文科省では、10年度当初予算と経済危機対応・地域活性化予備費で事業中の施設を含めると、公立小中学校の耐震化率は81%程度まで向上すると推計している。
 耐震化率を都道府県別に見ると、神奈川が96・1%で最も高く、静岡の94・3%、宮城の93・5%と続く。東京は88・4%で7番目に高い。
 耐震化の伸び率が前年比で最も高かったのは鹿児島の15・7ポイント。長崎が12・3ポイント、香川が11・9ポイントで続いている。
 公立小中学校の耐震診断実施率は前年度比2・3ポイント増の98%。前回100%に達した鹿児島に続き、富山と奈良が診断実施率100%になった。東京は99・6%。
 耐震診断結果を踏まえて、具体的な耐震補強内容を検討する2次診断の実施率は84・6%で、前回より14・4ポイントの大幅な増加となった。
 小中学校以外の調査結果を見ると、耐震化率は、高校が前年度より5・1ポイント増の72・9%▽特別支援学校が5・1ポイント増の87・9%▽幼稚園が6・1ポイント増の66・2%―。耐震診断実施率は高校が3・2ポイント増の96・3%▽特別支援学校が2・1ポイント増の97・6%▽幼稚園が9・9ポイント増の89%―だった。
 耐震診断結果を公表している設置者(市区町村)は98・7%。前年度より15ポイント以上増えた。結果の公表は地震防災対策特別措置法で義務付けられているため、文科省では公表していない23市町村に対して公表を強く求めている。

提供:建通新聞社