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2011/03/08

直轄工事の11年度・12年度資格審査 土木4工種で技術評価点0点企業を最下位等級に 昇級企業などには経過措置を適用 国交省

 2011年度・12年度競争参加資格審査に当たり国土交通省は、一般土木・アスファルト舗装・鋼橋上部・造園の土木4工種で技術評価点が0点だった企業を最下位等級に位置付けることを決めた。同じ等級内で技術評価点の高い企業に対しては、直近上位等級への参加機会(いわゆる“繰り上がり”)を拡大する。等級区分の経過措置をめぐっては、▽上位等級に昇級する企業▽最下位等級に降級する企業のうち技術評価点が0点でない企業―に対し、従前等級にとどまることを認める。一部の地方整備局では最下位等級を統合する方向で等級区分を見直す。3月第2週に各地方整備局が参加資格認定通知書と経過措置適用申請書を発送し、3月23日まで経過措置適用の申請を受け付ける方針だ。
 09年度・10年度資格審査では、技術評価点が0点だった企業について、等級区分のある工種で一律に最下位等級に格付けする方針を打ち出した。その一方、経営事項審査の審査基準や技術評価点の算定手法を大きく見直した影響で、企業の大幅な等級変動が予想されたため、希望者は従前等級にとどまることができる経過措置を設けた。
 11年度・12年度資格審査の在り方は、国交省の「直轄事業における公共事業の品質確保の促進に関する懇談会・企業評価検討部会」が▽技術評価点ゼロ点企業の取り扱い▽経過措置の在り方▽等級区分の統合▽適切な工種区分の設定―を論点として検討を進め、10年12月に基本的な方向性を示した。その後、国交省が具体的な運用方法を探ってきた。
 焦点となっていた技術評価点0点企業の取り扱いをめぐっては、一般土木・アスファルト舗装・鋼橋上部・造園で0点だった企業を、総合点数にかかわらず最下位等級に位置付けることを決めた。一方、建築・電気設備・暖冷房は適用対象から除外する。
 経過措置は、等級間の移動が企業の競争環境に大きな変化をもたらすことを配慮し、▽上位等級に昇級する企業▽最下位等級に降級する企業のうち技術評価点が0点でない企業―に限り、希望に応じて従前等級にとどまることを可能とする。
 他方、上位等級に対応できる体制を整える仕組みとして、同じ等級内で技術評価点が高い企業には“繰り上がり”の機会を拡大する。具体的な手法はこれから詰めるが、対象企業は▽技術評価点がBランク平均より高い企業▽Cランクの上位10%の企業―のいずれかの案が有力とみられる。
 等級区分は、鋼橋上部で東北・北陸・近畿・九州の4地整がB等級をA等級に統合する。アスファルト舗装では、北陸がC等級をB等級に統合し、措置済みの東北・中国と足並みを合わせる。企業評価検討部会で提起されていた一般土木の等級統合に乗り出すところはなかった。適切な工種区分の設定に当たっては、橋梁補修をそれぞれ鋼橋上部、PCで発注する。
 国交省は、経過措置の適用に必要な参加資格認定通知書と経過措置適用申請書を地方整備局ごとに発送(北陸、中国、九州の発送日は3月7日、四国は9日、東北、関東、中部、近畿は10日)。経過措置適用の申請は3月23日まで受け付ける。

提供:建通新聞社