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2011/05/24

建設業、1カ月半で69人の死傷者 東日本大震災の復旧作業関連で

 建設業から69人の死傷者―。厚生労働省は東日本大震災の復旧作業に関連する労働災害の発生状況(速報値)をまとめた。3月11日の地震発生から4月30日までおよそ1カ月半の間に死亡者7人を含めて120人が死傷、うち建設業から4人の死亡者を含む69人の死傷者が出ていることが分かった。懸念していた死亡災害が発生したことを重くみた同省は、「震災復旧・復興工事安全推進本部」の設置を急ぎ、官民一体となった労働安全衛生の推進体制を構築する考えだ。
 復旧作業に関連した建設業の死傷者で最も多いのは、死亡者3人を含む38人が死傷した「墜落・転落」。「はさまれ・巻き込まれ」でも死亡者1人を含む7人が死傷、「激突」「飛来・落下」による死傷者も6人出ている。
 福島、茨城の両県では屋根瓦の撤去・修復工事にあたっていて屋根の軒先から墜落した人が死亡。千葉県では液状化で発生した泥を除去中に崩れた鋼材の下敷きになって死亡する事故も発生している。
 1995年に発生した阪神・淡路大震災では、復旧工事中の労働災害によって40人が死亡、944人が死傷しており、被災地における建設作業従事者などの安全確保が、復旧・復興を進める上での大きな課題となっている。

提供:建通新聞社