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2012/05/16

再エネ市場が初の1兆円台 10年の環境産業市場推計

 環境省が行った調査で、2010年の環境産業の市場規模が前年比3・7%増の69兆2000億円、雇用規模が184万6000人と推計されることが分かった。リーマンショックの影響から09年に減少したが、景気の持ち直しにより再び増加に転じた。分野別では「再生可能エネルギー」が56・1%の大幅増で初めて1兆円を突破したほか、「建設リフォーム・リペア」が7・8%増と堅調な伸びを見せた。
 再生可能エネルギーの市場規模は1兆4606億円で、同省が推計を始めた2000年以来、初めて1兆円を突破した。09年11月に太陽光発電の余剰買取制度がスタートしたことで、「太陽光発電システム」が46・4%増の9486億円、「太陽光発電システム設置工事」も49・5%増の157億円とそれぞれ大幅に伸びた。
 このほか、建設に関連する主な分野で市場規模が拡大したのは「建設リフォーム・リペア」の8兆3675億円(7・8%増)、「BEMS(ビル・エネルギー・マネジメント・システム)」の210億円(100%増)など。前年に比べて市場が縮小したのは「土壌浄化事業」の1002億円(13・6%減)、「省エネルギービル」の1兆3115億円(16・8%減)など。
 一方、継続的な推計に適さない分野は「推計対象外」として、市場動向のみを紹介。このうち、「アスベスト除去工事」は、吹付けアスベストの使用年代から、大規模建築物(延べ1000平方b以上)で約27万棟、中小建築物(延べ1000平方b以下)で約77万棟の需要があると試算。市場規模を8兆2000億円と推計し、今後50年で除去を進めると仮定した場合、年間1640億円の需要があると推計した。

提供:建通新聞社