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中央ニュース

2012/08/06

今秋に新たなエレベーター維持管理指針

 国土交通省は、エレベーターの適正な維持管理に関する新たな指針を今秋に策定する。過去のエレベーター事故の教訓を踏まえ、保守点検業者の選定に当たって留意すべき事項や、保守点検契約に盛り込むべき事項を追加する考え。エレベーター保守点検業務標準契約書・標準仕様書も同時期に公表する見込みだ。
 2006年に東京・港区のシティハイツ竹芝で発生したエレベーター死亡事故では、エレベーターの製造業者と保守点検業者の間での情報共有不足などが浮き彫りとなった。このため国交省は新たな指針をつくり、適切な維持管理を推進することにした。
 現行の「昇降機の維持及び運行の管理に関する指針」は、日本建築設備・昇降機センターが1993年に策定した。これに対し、新指針は国交省が自ら策定し周知徹底していく。
 現行指針からの改正点は、▽所有者、保守点検業者、製造業者が持つ役割と責任を明確化する▽不具合発生時の対応や維持管理に関係する文書の保存・引き継ぎに関する事項を追加する▽所有者が保守点検業者と締結する保守点検契約に盛り込む事項を確認できるチェックリストを盛り込む―ことなどを想定している。
 また、エレベーターに関する情報が不足している所有者が適切に保守点検契約を結べるようにするため、エレベーター保守点検業務標準契約約款や標準仕様書の策定についても、有識者からの協力を得ながら検討を進めていく。新指針の策定に合わせて公表する。

提供:建通新聞社