国土交通省は、富山県の倶利伽羅トンネルで発生した照明器具落下事故を受けて、トンネル内にアンカーボルトなどで設置している照明、標識といった道路付属物を一斉点検することを決めた。トンネル内空のジェットファンなど重量構造物については12月26日まで、それ以外は2012年度末までに、道路管理者から点検結果の報告を求める。
点検対象となる道路は、高速道路会社が管理する有料道路と、国が管理する一般国道。アンカーボルト・ナット、継手などの部位を中心に、近接目視、打音・触診により損傷や異常の有無を確認する。本年度に点検済みの場合は対象から除外する。
トンネル事故をめぐっては、12月2日に中央自動車道・笹子トンネルで天井板の落下により9人が死亡する大事故が発生。これを受け国交省は同様の構造を持つトンネルの緊急点検を進めている。
今回、5日に富山県の倶利伽羅トンネルで照明器具の外枠が落下し、車両に損傷を与える事故が起こったことを踏まえ、点検対象を広げることにした。
提供:建通新聞社