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2013/10/23

社会資本の選別必要 財務省が論点提示 財政制度分科会

 財務省は、21日に開いた財政制度等審議会財政制度分科会で、2014年度予算編成における公共事業費に関する論点を示した。この中で財務省は、人口減少が急速に進む中で新規投資を重視する考えを転換し、将来世代の負担を踏まえた社会資本の選別を検討すべきと提案。建設業の人手不足が全国的に広がっていることから、投資規模の見直しも必要などと提案した。
 財政制度分科会は、16日から14年度予算編成の個別分野の議論を進めている。11月末までに報告書としてまとめ、14年度予算案に議論の成果を反映させる。
 公共事業については、日本の人口が今後20年間で9%、30年後に16%減少するとした上で、新規投資を国際競争力強化や高齢化社会への対応、防災・減災などの分野に絞り込むべきと指摘した上で、将来世代の負担を踏まえ、残すべき社会資本を選別するよう求めた。
 一方、既存ストックについては、予防保全の取り組みで適切な維持管理を行って安全性を保ちつつ、施設の長寿命化を図って更新需要の平準化を図るよう要請。維持管理業務の増加を見込み、この分野での人材育成の重要性も訴えている。
 また、老朽化対策などの分野に積極的に民間資金を導入することを求め、特に料金収入がある高速道路事業などの老朽化対策では、受益者負担も必要だとの方向性を示した。
 担い手不足の問題については、技能者・技術者双方の不足傾向が全国的にみられることを問題視。東日本大震災の被災地と全国の円滑な予算執行を図ることができるよう、投資規模の見直しも必要だと指摘している。

提供:建通新聞社