全国情報ネットワーク：各地域で信頼される専門紙33紙で構成

　日本建設業連合会（日建連）は、国土交通省地方整備局などと公共工事の諸課題を話し合う２０１４年度の意見交換会で、発注見通しの情報共有や適切な工期の設定、若手監理技術者の育成策などを議題にする。円滑な施工と担い手の確保につなげるのが狙い。とりわけ若手監理技術者の育成策では、配置予定技術者の実績要件や専任補助者制度の緩和を提案する。13日の関東地域を皮切りとした会合を通じ、発注者側に対応を求めていく。
　日建連では、切れ目のない15カ月予算の執行の中で円滑な施工を確保するためには、個々の発注者だけでなく、発注者全体としての「工事発注の平準化」が必要と考えている。既に東北地方整備局が管内６県の各発注機関の情報を取りまとめ公表していることから、他の地域でも発注見通しや資機材調達の情報を共有化できるよう、既存の協議会などを活用した体制の整備を求めていく。
　適切な工期の設定では、工期延長が常態化している現状を踏まえ▽工期設定の根拠の明確化
▽受発注者によるクリティカルな工程管理情報の共有化▽フレックス工期や余裕期間の採用拡大―などを列挙。工事一時中止の運用や受注者側に生じる追加費用負担の改善などを含めて要望する。
　若手監理技術者の育成策については、ＷＴＯ工事で配置予定技術者に求める施工実績を企業の施工実績よりも軽減したり、ベテラン技術者がサポートする「専任補助者制度」の実績要件を緩和して適用を増やすよう提案。併せて、企業のサポート体制の評価や拘束期間の短縮などを求める。
　これらに加え▽実勢価格を適正・早期に反映した積算▽設計変更やスライド条項の円滑・確実な実施▽公共建築工事での見積活用や自治体への助言・指導―なども議題にする。
　意見交換会などの日程は次の通り。
　▽関東―５月13日（さいたま新都心合同庁舎２号館）▽関西―５月15日（ホテルニューオータニ大阪）▽中部―５月19日（名古屋銀行協会）▽中国―５月21日（ＫＫＲホテル広島）▽四国―５月23日（高松サンポート合同庁舎）▽北海道―５月26日（ＫＫＲホテル札幌）▽北陸―５月30日（ＡＮＡクラウンプラザホテル新潟）▽九州―６月２日（ＫＫＲホテル博多）▽東北―６月５日（ホテルメトロポリタン仙台）▽国土交通本省との意見交換会報告会―６月17日（日比谷松本楼）

提供：建通新聞社