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2014/11/21

建コン技術者 「40歳代」多く、少ない女性

 建設コンサルタンツ協会(大島一哉会長)が会員企業を対象に行った「建設コンサルタント技術者数などに関する実態調査」の結果から、40歳代の技術者が突出して多く、若い技術者が少ないことが確認された。女性技術者は少なく、中小・地域コンサルタントには60歳以上の技術者が多いことも分かった。
 調査は、建設コンサルタントの将来を考える上で、技術者の実態や女性の採用・登用の現状を把握することを目的として、2014年6月に会員会社428社を対象に4月1日現在の状況について調査し、174社から回答を得た。回収率は40・7%だった。
 技術者の年齢構成は、20歳代が13・4%、30歳代が20・2%、40歳代が34・9%、50歳代が21・7%、60歳代が9・8%となっており、40歳代が突出して多く、20歳代と30歳代を合わせてもほぼ全体の3分の1にとどまった。
 女性技術者の数は全体の7・6%だった。20歳代では全体の18・6%を占めている女性技術が、30歳代は11・9%、40歳代は6・1%と段階的に減少している。会員企業ごとに女性管理職の定義が異なるため調査結果の正確さは欠けるが、技術者全体に占める女性管理職の割合は1・7%と低かった。
 広域コンサルタントと地域コンサルタントを比較してみると、20歳代の技術者が広域(13・7%)よりも地域(20・6%)が多く、60歳代も広域(4・8%)よりも地域(8・2%)が多かった。
 過去の調査にも回答している企業(96社)の回答を基に10年前の技術者数との変化を見てみると、技術者数が漸減していることも分かった。
 大島会長は、記者との質疑応答の中で、調査結果について「40歳代の技術者が多いということは、現在だけを考えれば戦力が充実しているということだが、将来の建設コンサルタントを考えると大きな懸念でもある」と指摘。
 その上で「女性の活用の推進についても、単に時流に乗るということではなく、(会員企業の)現状をしっかりと把握した上で、建設コンサルタントという職業で位置付け、役割を議論していきたい」とも述べ、「若者にも女性にも魅力ある産業としての方向を提示していく必要がある」との考えを示した。
 
提供:建通新聞社